近年、消費者は情報を求める際、まずWEBで検索することから始めます。住まいづくりに関する情報収集も例外ではありません。各社の比較や資料請求が容易に行えるポータルサイトは、多くの顧客にとって住宅計画の最初の一歩となる場所です。
現状、不動産購入や賃貸物件探しのサイトが大半ですが、このビジネスモデルは、顧客企業双方に受け入れられており、今後、請負住宅会社選びに対応したサイトも増えていることが予想されます。
オーダーメイドとなる請負住宅は、実物を直接アピールするわけではないので、顧客をひきつけるためには仕掛けが必要です。他社に先駆けて対策を進めて、ポータルサイトを利用した集客力向上を目指しましょう。
住宅業界におけるポータルサイトの重要性

ポータルサイトは、顧客と企業を仲介する重要な役割を持っています。ポータルサイトにおける顧客側のメリットは、匿名で情報を収集できる安心感や他社の情報を比較検討する手軽さです。
一方、掲載企業は、自社の情報をより多くの顧客に届けられます。直接的な営業活動をすることはできませんが、多くの潜在顧客が手始めに訪れることも多いので、印象的なページ構成が求められます。
参加するポータルサイトは厳選する

どのポータルサイトに参加すれば、自社のターゲットに合致した顧客に対して効果的なアプローチができるかの文政期は非常に重要です。
ポータルサイト選定ポイント
数多くのサイトに参加すれば、顧客の目に触れる頻度は増します。ポータルサイトに掲載していない場合、顧客の検討候補から外れてしまう可能性もあります。しかし、全てが成約に結び付くわけではありません。コストパフォーマンスを考えると、全てのサイトに登録することは非効率です。
そこで重要なのは、それぞれのサイトのコンセプトやターゲットとしている顧客層を理解することです。WEB上には数多くのポータルサイトがそれぞれ特有のコンセプトを持っており、デザインや使い勝手も様々です。その中から、自社の魅力を最大限に伝えられるサイトや自社のターゲット層の利用が予測されるポータルサイトを厳選しましょう。
ネームバリューが高く、流入数が期待できるサイトを利用するだけでなく、自社のブランディングと調和するサイトであれば、より自社商品へ関心のある成約率の高い顧客の集客が見込めます。
ポータルサイトの形態

ポータルサイトは、大きく3つの形態に分けられます。
大手商社運営のサイト
不動産物件の場合、売主側が許可すれば、どの業者でも販売に携わることができます。そのため、大手商社が運営する全国を対象としてサイトも数多くあります、顧客からの認知度や信頼度が高く、掲載物件も多いのが特徴です。掲載単価が高めに設定されていますが、集客数が高いのに比例して、反響の高さも期待できます。
業界大手企業の運営や提携数社による合同サイト
全国展開している大手会社が、数社の提携会社の情報を集約して作られたポータルサイトもあります。各社の特色が出しやすいのが特徴ですが、目的別の検索機能がつけづらいなど使い勝手がよくないケースもあります。
検索エンジンサイトや比較サイト内のサービスの一つであるサイト
検索エンジンのトップページや価格比較サイトなど、住宅以外の分野をメインとしたサイト内のコンテンツの一つとして設置されるケースです。日常的に顧客が利用しているサービスに付随しているため認知度が高いですが、住宅関連をメインとしているわけではないので、情報量が少ない場合があります。
ポータルサイト活用術

ポータルサイトを糸口とした集客成功のため、ターゲットに合わせたコンテンツ戦略や、広告活用と集客戦略、自社サイトとの相乗効果など、具体的な提案方法を紹介します。
1.ターゲット層に合わせたコンテンツ戦略
各ポータルサイトはそれぞれのコンセプトを持ち、ポータルサイト運営側のペルソナに向けた構成で運営されています。それぞれのポータルサイトが集客した顧客に対して、自社に興味を持ってもらうためには、そのポータルサイトのメインターゲット層を的確に把握することが必要です。直接自社のWEBサイトにリンクさせるのではなく、専用のランディングページ(LP)活用すれば特定のターゲットにフォーカスしたアプローチがとりやすいのでおすすめです。
例えば、子育て世代向けのポータルサイトであれば、カラーリングやデザインをポップなイメージにして、家事効率アップや子どもに配慮した設計をアピールするコンテンツとする方法や、建て替えや住み替えを検討する層向けのポータルサイトでは、解体や売却からのワンストップ対応の安心感や、現状の住まいの不満点への気付きを促すコンテンツを準備する方法などが考えられます。
このような取組を行うと、他社との差別化を図り、ポータルサイトからの集客を効果的にアップさせるポイントとなります。
2. わかりやすく見やすいページ作り
ポータルサイト上での情報提供は、わかりやすさと見やすさがキーポイントです。企業のプロフィール、リンク先、問い合わせ先などは、わかりやすい位置に配置し。迷わずにアクセスできるようにします。また、それぞれのコンテンツにはイラストや写真、動画を活用するなど、単一な雰囲気とならないよう視覚的な変化をつけてページ全体の訴求力を高めることも有効です。
3. レビューや評価の積極的な収集
ポータルサイト上でのレビューや評価は顧客にとって信頼できる情報源となります。企業のwebサイトよりも公平で正直な意見が載っているイメージがもたれ、口コミの信頼度が高く感じられるためです。積極的に顧客の感じたままの率直な意見を収集する働きかけを行いましょう。ポジティブな評価はもちろんですが、ネガティブな意見への真摯な対応や、改善点を積極的に取り入れる姿勢は、自社の透明性と信頼感をアピールできます。
4. 定期的な情報の更新とキャンペーン
ポータルサイト上での情報には、常に鮮度が求められます。潜在顧客は、長期間に渡って何度もページを確認する傾向が高いので、季節に応じたキャンペーン、新商品の案内、新オーナーの口コミなどを用いて定期的に更新し顧客の興味を引き続けましょう。期限を終えたイベントやキャンペーン情報など、古い情報が残ってしまうと、それだけで自社ページ全体の情報の信頼性を損なってしまいます。
まとめ

ポータルサイトの概要やポータルサイトを効果的に集客に活用するためのポイントについて紹介しました。ポータルサイト活用は、住宅業界において集客力を高めるために有効な方法です。ただし、運用には工夫が必要なので、ポータルサイトのターゲット層を把握して掲載先を選択することや、それぞれのサイトに合わせた戦略的なコンテンツ提供が重要となります。
多くの潜在顧客にとってポータルサイトに掲載した情報が自社とのはじめての出会いであり、第一印象を決定づけるポイントです。自社に適したポータルサイトを厳選し、効果的に活用することは集客アップに大きく貢献する可能性を秘めています。
集客数の向上を目指すなら、ポータルサイト利用の取り組みについて見直してみませんか?多くの潜在顧客を引き込み、自社の見込み客として顧客情報を入手する方法の一つとして、ポータルサイトの利用を活用する際の参考としていただければ幸いです。